3dBアゲてみた

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オリジナルCD制作の前にプレスとコピーの違いを確認しよう

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何十枚、何百枚という単位でCDを制作するとなれば、業者に依頼するのが一般的かと思います。依頼をするにあたって、事前にCDプレスとCDコピーの違いについて確認しておきましょう。

 

制作にかかる費用や再生機器との互換性など、プレスとコピーとでは異なる点が複数あるので、それらをご紹介していきます。

 

 

製造方法と特性の違いについて

どちらも同じように"CD"と呼びますが製造方法(複製方法)が全く異なります。そのためデータの品質や互換性の違いも生まれてしまいます。

 

 

まずCD制作前に知っておきたいプレスとコピーの違いを書き出しました。

 

CDプレスの特徴

制作費が高いが、依頼する枚数を増やすと割安になる業者が多い。

・発注できる最小ロットはどの業者も大きい。(数十枚単位では対応してくれない企業が多い。)

・物理的にデータを記録するため再生機器による不具合や音飛びが少ない

・一般家庭にあるようなパソコン(CDドライブ)では作れない。

・市販されている音楽CDのほとんどがプレスである。

・DISCと書かれたシステムロゴを記載できる

 

 

CDコピーの特徴

・プレスに比べ制作費は安いが、依頼枚数を増やしてもそこまで割安にはならない。

・比較的少ない枚数でも発注できる。

・再生機器によって再生されないことがある。

・流通会社によっては委託販売を断られる

・一般家庭にあるようなパソコン(CDドライブ)でも作れる。

・DISCと書かれたシステムロゴを記載してはいけない

 

 

プレスによる製造(複製)方法

【CDプレスの特徴】として書き連ねた特徴は全て製造方法が関係しています。

 

プレスでは、元となる音源データからディスクを量産するための『スタンパー』と呼ばれる高精度な金型原盤を製造します。(例えるなら、たい焼きを作る機械・お祭りで見かけるベビーカステラを作る機械から製造しているようなもの。)

スタンパーにディスクを圧し当てて複製するため、ディスクには物理的なくぼみが出来上がります。

CDドライブやCDプレイヤーがデータを読み取る仕組みは、レーザー光をディスクに当て、その反射光から信号を読み取るというものなので、くぼみによる反射光の変化から音楽が再生されることになります。

 

スタンパーを製造する機械が高価であり、1タイトル毎に1つのスタンパーを製造することから、複製枚数が少ないと単価が高くなってしまいます。ですがスタンパーは高精度であり、且つ複製したディスクには物理的なくぼみが付いているため、音飛びや初期不良などはほとんどないでしょう。

 

※DISCのロゴに関しては当記事、一番最後に触れています。

 

 

コピーによる製造(複製)方法

【CDコピーの特徴】として書き連ねた特徴は全て製造方法が関係しています。

 

ご家庭でCDやDVDを焼いた(書き込んだ)ことはありますか?

CDコピーとは、それと同じ原理で複製したディスクのことを指します。

 

コピーでは、ディスクの有機色素の一部にレーザー光を当て、その熱で色素を溶解させます。溶解された部分は、読み込む際のレーザー光による反射率が変わるため、信号として読み取ることが出来るようになります。

(「CD・DVDに焼く」という言葉は実際にレーザー光で焼いている部分から来ているらしい。)

 

特殊な機械は必要ないためコストが抑えられ、少ない枚数からでも請け負ってくれる業者は多いです。

 

ただ、互換性耐久度には注意が必要です。

コピーで複製したCDは、ドライブ・プレイヤーによっては対応してくれなかったり、正常に再生できない恐れがあります。実際、僕の家にあるCDプレイヤーは古いからか再生できないことがよくあります。

プレスされたCDは30年以上の寿命があるのに対して、CD-Rは10年ほどで力尽きるものあるようです。

 

以上の点から、CD-Rは流通業者によって断られてしまいます。

販売目的の方はより注意が必要です。

 

 

レーベル(盤面)印刷について 

CDプレス業者では大抵、盤面の印刷方法をシルク印刷・オフセット印刷から選ぶことができます。

CDコピー業者はインクジェット印刷が主流のようです。

 

シルク印刷とは

シルクスクリーン印刷・スクリーン印刷とも呼ばれています。

 

細かすぎるデザインだと潰れてしまうため、写真やグラデーションには不向きでです。

逆にロゴだけみたいなシンプルで単色の場合は映えます。(依頼時に4色ほど指定して印刷してもらうことになる。)

インク層が厚く、わずかな立体感が生まれるため、ボコボコとした感触が得られます。

画像でもモノクロ二階調のデザインであれば印刷できます。

 

オフセット印刷とは

C(青緑)、M(赤紫)、Y(黄色)、K(黒)のインクでフルカラーを再現する印刷方法です。

そのため写真や複雑な図形・デザインでも綺麗に印刷できます。

CDへのオフセット印刷の場合は、銀盤の上に白色の下地を入れてからデザインを印刷するケースが多いです。

ツヤは無く、比較的マットな仕上がりとなります。

 

業者によっては、どちらの印刷方法でも「銀抜き」に対応してもらえますが、オフセット印刷での銀抜きに対応している業者は、比較的少なかった気がします。

(銀抜きとは、白色の下地を敷かずにCDの銀盤の色を活かしたデザイン。)

 

インクジェット印刷とは

一般家庭にあるプリンターと同じ印刷方法で、インキを直接吹き付けます。

オフセット印刷よりも解像度は低いのですが、多少にじむためアラがボケることがあり、逆に綺麗に仕上がることもあります。

水に弱いのですが、最近は強く加工されたものもあるので、これは業者に確認をした方が良いでしょう。

 

 

DISCのロゴについて

こういうロゴマークを見たことはありませんか?

 

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市販のCDには、盤面やCDケース にDISCと書かれたシステムロゴが表記されていますが、これはCDコピーの場合は表記してはいけません。

 

このロゴはCDやDVDの製造に関するライセンス(フィリプスとソニーによって規格化されたCD-DAディスクを使っているという証明)を取得した工場で、プレスした場合にのみ表記できるマークとなっているため、CD-Rに書き込みをする『CDコピー』ではシステムロゴを表記できません。

 

 

おわりに

 以上、プレスとコピーの違いについてまとめてみました。 

 

「買ったCDが再生機器による互換性の問題で聴けなかったら」と思うと、販売用のCDコピーは結構リスクがあると思うのですが、予算や注文枚数の都合でコピーを選ぶ方もいるかと思います。

それぞれのメリットやデメリットをおさえておくと、万が一に備える事ができると思うので、オリジナルCD制作の前にプレスとコピーの違いを確認しよう!

 

……という内容の記事でした。

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

ペーでした。おおきにっ!