スピーカーの配置について考えてことはありますか?
モニター環境・リスニング環境の構築において、特に気をつけたいのがスピーカーの配置です。
高級なスピーカーを持っていても、配置に対して全く配慮されていなければ、その性能を発揮しきれません。
逆に安いスピーカーでも配置が上手ければ、よりフラットなサウンドを得ることが可能になります。
だからと言って、 音楽を作るための・聴くための部屋を持っている人は少ないですし……
現にSNSなどで流れてくる「クリエイターの制作スペースを撮った写真」は、モニター環境が整っていないモノが多いです。
意識した事がない人も一定数いるのでしょうけど、理解していても(部屋の大きさや家具の位置的に)正しい配置が出来ない人もいると思います。
そこで今回の記事では、
スピーカーの正しい配置の確認と、『壁際にスピーカーを置かざるを得ない場合の対処方』をご紹介します。
今の説明文から「壁際に置くことの何がいけないのか?」と疑問に思った方も、是非最後まで読んで頂ければ…と思います。
正しい配置方法配置方法
●スピーカーと自分の位置は正三角形になるのがいいとされています。 また、モノによってはスピーカーを寝かす(横に向けて置く)方がよりフラットに聴こえる場合もあります。
●スピーカーのツイーター部分が耳の高さになるように配置するのがベターです。
●土台は振動を吸収できるものや、逆に硬くずっしりとしたものの上に置くことが理想的で、スピーカーと土台の接地面は少し空洞になっているとベストです。(ガラスの机の上に置くのは理想からとても遠い。)
●スピーカーはなるべく壁際には置かないようにしましょう。
この4点については様々なクリエイター達が言及されているので、少し調べた人はもうすでにご存知かもしれません。
ここから先はタイトルにもなっている4つ目の項目「スピーカーと壁との距離」について、記載します。
何故壁から離すべきなのか?
音には「高音は真っ直ぐ飛ぶ。」「低音は広がって飛ぶ。」という性質があります。
スピーカーの後ろに回り込んで音楽を聴いたり、演奏者の後ろに回って音楽を聴くと、高音よりも低音の方が聴こえてきたという経験はありませんか?
広がって飛ぶ低音はスピーカーの裏側にも十分鳴り響いてしまうのですが、壁に近いとその低音が壁に当たって反射してしまい、スピーカーから出ている音と混じってしまいます。
そのため音像が狂って音にウネリが生じます。
片方のスピーカーだけ部屋の角にある。
みたいな配置をしている人は特に注意です!(結構角に置いてる人が多いイメージ)
僕もそうでした…^^;
反射する量が左右非対称になるので予測出来ないウネリを生むことがあります。
壁際にしか配置出来ない場合の対処法
壁に音が反射する事がウネリの原因なので、反射しない(吸音効果のある)材質の"何か"をスピーカーと壁の間に置いて、反射を抑える事ができれば問題解決となります。
一番効果的なのは恐らく吸音材ですが、値段が高いですよね。
そこで意外と代わりに使えるのがタオルです。
イメージとしては吸音ではなく分散という言い方が近いかもしれませんが、音の跳ね返りを減らす事ができます。
僕は壁に押しピンでタオルを取り付けてみましたが、意外にも効果的で音の跳ね返りを削減することに成功しました。(それでも部屋の真ん中にスピーカーを置く方がフラットな音でしたが…。)
……マンションだと押しピンは出来ないのでしょうか。
タオルでなくても音を吸収出来るものや跳ね返らないような材質のものであれば、代用できるかと思います。
分厚く、硬くないものが理想的です。
まとめ
今回ご紹介した「タオルをスピーカーと壁の間に配置することで音の跳ね返りを削減する」という作戦(?)を記事にした理由は、 自分で考えて実際に実践してみた結果、思いの外良かったためです。
もしかしたら先に考えて実践していた人がいるかもしれませんが、これは本当にオススメなので是非試してみてください。
壁際にスピーカーを置いている人は特にやってみる価値があると思います。
今、壁際にスピーカーを置いていて、尚且つ一度も壁から離してスピーカーを配置したことがない人は、一度壁から離して音を聴いてみてください。
もし音像が変化したことに気が付けたら、今の配置は問題があるということなので、
"壁際にタオル"を試してみるといいでしょう。